オフィス・事務所の内装工事費用|内訳・流れ・費用を抑える方法まで解説

オフィス移転を考えている経営者の方にとって、意外と分かりにくいのが「内装工事にいくらかかるのか」という点です。
賃料や敷金は比較しやすい一方で、内装工事費は、物件の状態やレイアウトなどによって大きく変わるため、見積もりを取って初めて「想定より高い」と気づくケースも少なくありません。
さらに近年は、資材費や工事費の上昇により、以前よりも移転コストを正確に把握することが重要になっています。
この記事では、オフィスの内装工事にはどのような費用がかかるのか、費用を考える際に注意すべきポイント、そしてコストを抑える方法まで、オフィス移転が初めての方にも分かりやすく解説します。
内装工事費用は、さまざまな要素に左右される
オフィスの内装工事費は、単純に「広さ」だけで決まるものではありません。同じ坪数のオフィスでも、物件の状態や、どこまで工事を行うかによって費用は大きく変わります。
たとえば、前の入居者が使っていた会議室や空調、照明、床・壁などをそのまま活かせる物件であれば、工事費を抑えやすくなります。一方で、何も内装がないスケルトン状態の物件や、会議室・受付・執務スペースを一から作り込む場合は、その分費用が高くなりやすいです。
- 坪単価の目安
- 居抜きかスケルトンか
- A工事・B工事・C工事の区分
- 空調、消防、電気、通信工事の有無
- オフィス家具や什器を含むか
内装工事の内訳

内装工事は、複数の項目に分類されて行われるのが一般的です。内装工事の必要項目は主に4つに分けることができます。オフィス内装を手がける上で、知っておいて損はない知識となるでしょう。
- 間仕切り工事
- 電気工事
- セキュリティ設置工事
- その他の工事
間仕切り工事
間仕切り工事とは、会議室や個室などのスペースごとにフロアを区切るための工事を指します。単に部屋を区切るだけでなく、働き方に合ったレイアウトにすることが重要です。
どこに会議室を置くか、何席分の執務スペースを確保するか、来客対応のスペースを作るかなどを考えて設計する必要があります。
もちろん知識のない個人では理想的な間仕切りにすることが難しいので、工事業者やデザイナーなどと相談しながら進めていくべき重要な項目です。
電気工事
電気・通信工事は、照明やコンセント、インターネット環境などの配線や電源を整える工事です。
照明のみならず、近年はパソコンなど様々な電子機器を多数配置しているオフィスがほとんどです。そのため、LANケーブルやWi-Fiなどの通信関連も整備する必要があります。
見た目の内装だけを整えても、電源の数が足りない、配線が使いにくい、通信環境が不安定といった状態では、日々の業務に支障が出てしまうでしょう。
セキュリティ設置工事
セキュリティ工事は、入退室管理や防犯カメラ、セキュリティカードなどを設置する工事です。
どのような会社でも、外部に漏れてはいけない機密情報が扱われることでしょう。情報漏洩は、企業の信用度を大きく損ないます。来客が多い会社や個人情報を扱う会社の場合、特に細心の注意を払う必要があるでしょう。
その他の工事
その他にも、オフィスを安全で快適に使うための工事があります。社員の健康やモチベーションの維持、そして万が一の事態における安全の確保も必要です。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 仮設工事
- 軽鉄、ボード工事
- 床、壁、天井の内装仕上げ工事
- 空調、換気工事
- 消防、防災設備工事
- オフィス家具、什器の設置

内装工事の工事区分

内装工事は工事の項目以外に、「区分」という分け方でも分類されます。前項で工事内容が分けられているのに対し、こちらでは、誰が工事を担当し、誰が費用を負担するかという点で3つに分かれます。
- A工事
- B工事
- C工事
A工事
A工事は、ビルの貸主側が費用を負担し、工事業者も手配する工事です。主には、ビルそのものや共用部の工事が該当します。ビル全体の維持管理や資産価値を保つための工事を指すことが一般的です。
B工事
B工事は、ビル側が指定する業者で工事を行い、費用は入居企業が負担する工事です。一般的には、空調設備、消防設備、電気容量の変更、照明設備など、ビル全体の設備に関わる工事がこれにあたります。
B工事は、入居企業が費用を負担する一方で、業者を自由に選べないケースが多いため、想定より費用が高くなることもあります。
C工事
C工事は、入居企業が費用を負担し、工事業者も自社で手配する工事です。内容としては、オフィス内部の工事や配線関係、什器設置といった、オフィスを利用する会社そのものが影響される工事が挙げられます。
ただし、ビルごとに工事ルールがあるため、自由に進められるわけではありません。実際には、ビル側の承認を取りながら進める必要があります。
以上3点が、一般的な工事区分となります。とはいえ、これらは全建物において共通のものでもなく、ビルそれぞれで決められているのが通常です。そのため、これらがすべてと決め付けず、移転を検討している施設にかならず相談して、適宜区分を確認することが大切です。
内装工事の流れ
内装工事は、一般的に下記のような流れで進めていきます。工程は細かく多岐にわたるため、以下に適切なスケジュールが建てられるかが重要です。進行が遅れてしまうと、その分余計な費用が掛かってしまう事になります。
- 必要席数・会議室数を整理する
- レイアウト・内装イメージを決める
- 物件の工事区分を確認する
- 内装会社・指定業者に見積もりを依頼する
- 工事契約・ビル側承認を進める
- 着工
- 施主検査・引き渡し
- 家具搬入・通信設定・入居
内装工事の費用と手間を抑える、セットアップオフィスという選択肢

ここまで見てきたように、オフィスの内装工事にはまとまった費用がかかります。また、レイアウトの検討や業者との打ち合わせ、見積もりの確認、ビル側への申請など、多くの時間と工数も必要です。
通常業務と並行して移転準備を進める企業にとって、こうした費用や手間は決して小さな負担ではありません。そこで近年、内装工事にかかる初期費用と移転準備の工数を抑えられる選択肢として、セットアップオフィスが注目されています。
貸主側があらかじめ内装工事を行い、会議室や執務スペースなどを整えた状態で貸し出すオフィスです。物件によっては、デスクやチェアなどの家具・什器も用意されています。
月額賃料は通常オフィスよりも高額な一方、不要となる内装工事費用を考慮すると、移転にかかるトータルコストの大幅な削減が可能となるのです。
資材費や工事費が上昇するなか、賃料だけでなく、内装工事費や移転準備にかかる時間まで含めて物件を選ぶ企業が増えています。当社仲介による2025年の移転事例では、セットアップオフィスへの移転が全体の37%を占め、22%だった2024年から大きく増加しました。
セットアップオフィスは、移転コストと社内の負担を抑えながら、スムーズに新しいオフィスへ移転したい企業にとって、身近な選択肢になりつつあります。
まとめ
オフィスの内装工事の項目は多岐にわたり、それだけ費用も細かく見積もる必要があります。
さらに、費用負担の区分もビルによってルールが異なるため、事前に契約所等をきちんと確認しておくことがおすすめです。
また、セットアップオフィスを利用すれば、こうした内装工事費用を大幅に削減することができます。コストを抑えた移転を実現したい企業にとって、最適なオフィス選択となるでしょう。

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