古い×小規模オフィスは、いま最も「仕入れ妙味」が大きい

―― 都心5区で進む、セットアップ化による利回り再設計 ――

不動産投資の世界では、常に「次に妙味がある領域」が移り変わります。
新築・築浅、駅近・大規模といった“分かりやすい優良物件”は、すでに価格に期待値が織り込まれ、利回り確保が難しくなっているのが実情です。

一方で、いま都心5区を中心に、静かに注目を集めているのが「古い×小規模オフィス」です。
築年数が経過し、延床30〜60坪前後。
一見すると「扱いづらい」「手間がかかりそう」と敬遠されがちなこのゾーンこそ、設計とリーシングの視点を掛け合わせることで、収益性を大きく引き上げられる余地が残されています。

本記事では、
・なぜ今、古い小規模オフィスに仕入れ妙味があるのか
・セットアップ化・リノベーションが収益にどう作用するのか
・仕入れ段階でどこを見極めるべきか

を、実務視点で整理していきます。

なぜ「古い×小規模オフィス」にチャンスが残っているのか

都心部のオフィスマーケットでは、ここ数年でテナント側の選び方が大きく変化しています。

かつては
「立地 × 築年数 × 賃料」
というシンプルな軸で判断されていましたが、現在はそれに加えて、

  • すぐに使えるか
  • 初期費用がどれくらい抑えられるか
  • 社内外に見せられる空間か
  • 採用・定着にプラスに働くか

といった“使い勝手とストーリー性”が強く求められるようになりました。

この変化に最もフィットしているのが、30〜60坪前後の小規模オフィスです。
スタートアップや成長企業にとって、
「大きすぎず・小さすぎず・意思決定が早い」
このサイズ感は非常に相性が良い一方、**市場に出ている物件の多くが“古いまま”**なのが現状です。

つまり、

需要はあるが、供給が最適化されていない

このギャップこそが、仕入れ妙味の源泉となっています。

セットアップ化・リノベーションは「内装工事」ではない

ここで重要なのは、セットアップ化を単なる内装工事として捉えないことです。

スリースターが支援しているセットアップ化・リノベーションは、
「空間をきれいにする」ことが目的ではありません。

本質は、リーシングを前提にした収益モデルの再設計

具体的には、

  • ターゲットを明確に定める
    成長企業・スタートアップ・少人数精鋭型チームなど
  • “そのまま使える”状態を設計する
    家具、会議室、WEBブース、造作什器を最適量で組み込む
  • 初期コストを削減する代わりに、賃料水準を引き上げる
  • 築古・設備面の弱点を、動線とデザインで補完する

というように、賃料と利回りに直結する設計思想をベースに進めていきます。

結果として、
「内装付きだから高い」のではなく、
「合理的に高くても選ばれる」オフィスへと転換させていくのです。

仕入れ段階でよくある3つの悩み

実際に、これから物件購入を検討されている投資家・オーナーの方からは、次のような声を多くいただきます。

① 投資額に対して、どれくらい賃料を上げられるのか分からない

内装にいくらかけて、どの程度の賃料アップが現実的なのか。
この判断が曖昧なままでは、仕入れに踏み切れません。

② どんな仕様にすると、最も利回りが伸びるのか判断できない

会議室はいくつ必要か。
家具はどこまで入れるべきか。
“やりすぎ”と“足りない”の境界が分かりにくいのが実情です。

③ 入居付けまで見据えた企画に落とし込めない

空間としては良くても、
「本当に決まるのか?」
「マーケットでどう見られるのか?」
という視点が抜け落ちてしまうケースも少なくありません。

図面1枚から始める「投資前シミュレーション」

スリースターでは、こうした不安を解消するために、仕入れ前段階からのシミュレーション支援を行っています。

まだ購入が決まっていない段階でも、

  • 図面
  • 立地
  • 周辺相場
  • 想定ターゲット

といった情報をもとに、

  • 想定賃料
  • 工事コスト
  • 賃料アップ幅
  • 改善後利回り

数値で可視化します。

「この物件は、どこまで伸ばせるのか」
「見送るべきか、勝負すべきか」

その判断材料を、感覚ではなくロジックで持っていただくことが目的です。

セットアップ化による賃料アップの目安

では、実際にどれくらいの賃料アップが見込めるのでしょうか。

スリースターが手掛けてきた
都心5区・30〜60坪クラスのオフィスでは、

  • 坪単価+5,000円前後
    を一つの基準として、設計・企画を行っています。

立地条件や競合状況によっては、
坪単価+8,000円程度まで引き上げているケースも珍しくありません。

重要なのは、築年数そのものではなく、

「そのままでは選ばれにくい状態」から
「すぐに使える商品」へ転換できるか

という一点です。

利回りやIRRの細かな計算に入る前に、
「坪単価をどれだけ押し上げられるか」
ここを明確にすることが、仕入れ判断の精度を大きく高めます。

スリースターのサービス提供イメージ

―― 仕入れから出口までを一気通貫で ――

スリースターの最大の特徴は、
購入前の検討段階から、竣工・リーシング・出口戦略までをワンストップで支援できる点にあります。

① 投資前シミュレーション

  • 図面から想定賃料・工事費・改善利回りを試算
  • 物件のポテンシャルを「数字」で可視化

② セットアップ企画・デザイン

  • ターゲット設定
  • 空間コンセプト設計
  • 会議室構成・動線・設備の最適化
    入居が決まりやすい商品設計

③ 内装工事ディレクション

  • 複数業者からの見積取得
  • 最適な業者選定
  • 工程・品質管理
    仕入れ側の工数を最小化

④ リーシング・出口戦略

  • 自社仲介網とマーケットデータを活用
  • 賃料設定・広告設計・競合分析
  • 再販を見据えた出口価値最大化

「少し見てほしい」から始めてください

古い小規模オフィスは、
扱いづらい資産ではなく、磨き方次第で化ける資産です。

仕入れ前の
「この物件、どう思いますか?」
「数字だけ一度見てほしい」

そんなご相談からでも構いません。

購入前にこそ、選択肢は増やせます。
判断材料を増やすことが、結果としてリスクを下げ、利回りを高めることにつながります。

都内のセットアップオフィス市場の動向を分かりやすく把握できる「マーケットレポート」を毎月配信しています。最新の平均賃料や募集件数の推移、成約実績をデータに基づいて掲載。セットアップ化を検討しているオーナー様にとって、適切な賃料設定等の経営判断の参考となる情報をタイムリーにご提供します。

この記事を書いた人

福田勇人

オフィス仲介歴20年以上、オフィス不動産に関する専門家です。2002年に新卒でオフィス仲介会社に入社し、オフィス物件の仲介に携わりました。その後、2012年にスリースターに入社し、仲介営業としての経験を積んでまいりました。現在は広報やマーケティングを担当し、オフィス不動産における情報を提供し、お客様に最適なソリューションを提案する役割を果たしています。